美濃・紙の芸術村2008
- 2016年02月18日
- 歴史/History
美濃・紙の芸術村2008には、5名のアーティストが参加しました。
◇◆美濃での思い出◆◇ ~一部アーティストより~
大森まり(日本)
美濃のレジデンシープログラムに招聘されたのが2008年、8年と言う年月が過ぎ去った今も美濃の思い出は鮮やかに私の中に残っている。毎年9月から12月の間は美濃の情景や美濃でお世話になった多くの方々が思い出されその後の美濃和紙のニュース、レジデンシーの近況などが気になる。
美濃レジデンシーの強みは市のサポートがあること、美濃市民とのホームステイ、ボランテイヤー努力などが印象に残っている。食べ物の美味しさ、人の親切さ、きめ細かいプログラム、地元の子供たちとの作品作りなどもレジデンシーの成功に繋がっていると思う。
美濃滞在中和紙の将来はいかに、と思って作品つくりをしていたが、その後美濃和紙がどの様な進展、変化、成功へと繋がって行っているのか楽しみにテキサスで仕事を続けている。
Emma Herman-Smith(Scotland)
I arrived in Mino in 2008, my first visit to Japan. Immediately I was awoken to the delight of the unfamiliar – landscape, language, food and customs. Soon I was to learn of the generosity of time and spirit given by all those involved in the residency. Learning papermaking techniques under patient and expert tutelage was an honour. When it was time to leave I wanted immediately to return.
2008年に初めて来日し、美濃へやってきました。私は美濃へ着くやいなや、見慣れない景色、言葉、食事そして習慣への喜びに気付いたのでした。すぐに、このレジデンスに与えられた全ての時間や精神の素晴らしさを学びました。辛抱強く行う紙漉きを学んだこと、紙漉き職人に指導してもらったことを光栄に思っています。帰国の日、私はすぐにまた美濃へ戻りたくなってしまいました。
Jakraphun Thanateeranon(Thailand)
One of the most memorable place in my life. As an artist who was traveling around the world with the various kind of program including artist in residence.
Mino is one of a remarkable place in my life with it unique style of the residency program. So far from what can I remember is it only one residency program that allow the artist to be apart of a local citizen. To live with the host family is not only made me feel comfortable but also allow me to learn the real life of Japanese people and to understand them more in 3 months. My host family is a temple which is give me the inspiration and direction for thinking process of my work.
And to have a lot of work shops with local people also a good way for me to developing my working process. Learning to make Washi paper also very good experience too, I knew how can I contour my mind from it process of making paper with consciousness and meditation.
世界中を旅し、AIRを含む様々なプログラムを経験してきたアーティストとして、人生で最も思い出深い場所の1つ。美濃・紙の芸術村は、ユニークなスタイルのレジデンスプログラムの一つです。
これまで覚えている中で、これほどまでに地域住民に溶け込むことが許されたレジデンスはここ美濃・紙の芸術村だけです。3か月間ホストファミリーと共に生活して、居心地の良さを感じただけでなく、よりリアルな日本人の生活を学び、理解することができました。お寺である私のホストファミリーは、作品制作におけるインスピレーションと方向性を与えてくれました。また、地域住民に向けたたくさんのワークショップでは、制作活動の更なる進歩を遂げることができました。紙漉きについて学んだこともまた良い経験で、自己の内側にある意識と静思と共に行われる紙漉きのプロセスから感じ取った私の心を、輪郭としてどう表現できるかを知る事ができました。
Mikkel Wettre(Norway)
Among my many fond memories from Mino I think the strongest are all the dinners I had with my host family. The Ogi-family were very generous and I really felt at home with them. Even though we didn’t speak much of each others language we had a lot of funny and interesting conversations. I learned alot during those dinners. I also have good memories of hiking in the hills of Mino with Otsuka-san and practicing kendo with Shinoda-san and the children of Nakauchi Kendo Club.
たくさんの思い出の中でも最も印象深いのは、ホストファミリーとの夕食の時間です。荻家はとても親切で、彼らとの時間はまるで我が家にいるかのようでした。お互いの国の言葉ではあまり話しませんでしたが、楽しく面白い話をたくさんしました。この夕食の時間に、私は多くの事を学びました。また、美濃ではボランティアの大塚さんと山登りをしたり、剣道クラブの篠田さんと子ども達と一緒に剣道を練習したことも良い思い出となっています。